【医師監修】タトゥーに麻酔は使える?安全性・効果・法律上の注意点を解説
投稿日: 投稿者:赤丸株式会社

タトゥーを入れたいけれど痛みが心配という方にとって、麻酔の使用は大きな関心事です。結論から申し上げると、日本ではタトゥー施術自体は2020年の最高裁決定により医行為ではないとされましたが、麻酔の使用は医行為として扱われるため、医師の管理下でのみ行うことができます。
注射による麻酔は医師・歯科医師(口腔領域に限る)のみが実施できます。外用麻酔クリーム(エムラクリームなど)も処方箋医薬品であり、医療機関での適応判定・処方・管理が必要です。タトゥースタジオで麻酔を施用することや、個人輸入した麻酔クリームを自己判断で使用することは法令・安全性の両面から推奨されません。
本記事では、タトゥー施術における麻酔の種類、安全性、日本の法規制、そしてスタジオでできる合法的な痛み配慮について詳しく解説します。
監修者:

医師 竹内想さん
経歴:2016年に名古屋大学医学部を卒業後、皮膚科専門医を取得。大学病院やクリニックを含む複数の医療機関で幅広い診療を行ってきた。皮膚科医として専門的な内容をわかりやすく伝えることに重点をおき、WEB記事監修や執筆を行っている。
タトゥー施術における麻酔の種類と違い
タトゥー施術で使われる麻酔には、大きく分けて外用麻酔と注射による局所麻酔の2種類があります。それぞれの特性や効き方を理解することで、適切な選択肢を見極めることができます。
日本国内では、これらの麻酔の処方や使用は医行為として扱われるため、医師の管理下でのみ使用が認められています。まずは麻酔の基本的な種類と特徴を見ていきましょう。
麻酔の種類とそれぞれの特徴
タトゥー施術において検討される麻酔は、主に外用局所麻酔と注射による局所麻酔に分けられます。外用麻酔は皮膚表面に塗布するタイプで、注射麻酔は皮下に薬液を注入するタイプです。
外用麻酔の代表的な成分はリドカインとプリロカインで、日本ではこれらを配合した「エムラクリーム」が処方箋医薬品として医療機関で使用されています。一方、注射による局所麻酔は歯科治療などで使われるものと同じ原理ですが、(口腔領域でない)タトゥー施術での使用は医師のみに限定されます。
主な麻酔の種類と、その成分・投与法・日本での扱いの要点は次のとおりです。
- 外用局所麻酔:リドカイン/プリロカインなど(皮膚表面に塗布、医師管理下)
- 注射局所麻酔:リドカイン/メピバカインなど(医師・歯科医師のみ実施可、ただし歯科医師は原則口腔領域)
- エピネフリン配合:循環器副作用リスクがあり、医師管理下での使用に限定
外用局所麻酔と注射による局所麻酔の違い
注射による局所麻酔はより深い層まで効果が及びますが、医行為のため、タトゥースタジオでは使用できません。また、注射針による刺入は皮膚にダメージを与え、その後のタトゥー施術に影響を及ぼす可能性もあります。
重要な点として、外用麻酔は完全無痛を実現するものではなく、痛みの軽減にとどまります。外用麻酔は処置領域での疼痛軽減が期待できますが、タトゥー施術のように広範囲かつ長時間にわたる刺激に対する効果は個人差が大きいと考えられます。

タトゥー施術に関する麻酔の法律とルール
日本におけるタトゥーと麻酔に関する法律は、複雑で誤解されやすい領域です。2020年の最高裁決定でタトゥー施術自体は原則として医行為ではないとされましたが、この判決は麻酔の使用を認めたものではありません。
麻酔行為は明確に医行為として位置づけられており、医師法や薬機法による規制を受けます。ここでは、タトゥー施術における麻酔に関わる法的枠組みを整理します。
彫り師が麻酔を施すのはNG
旧厚生省(現・厚生労働省)通知「麻酔行為について」では、麻酔行為は医師以外が行うことは医師法違反とされています。この通知は1965年に出されたもので、麻酔を「医行為」の範疇に明確に含めています。
タトゥーアーティストが麻酔クリームをクライアントに塗布する、あるいは注射による麻酔を行うことは、いずれも無資格医行為として医師法第17条違反に該当します。違反した場合、3年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはこれらの併科が科される可能性があります。
関連する判例・行政通知および運用上の要点は次のとおりです。
- 最高裁(2020/9/16):装飾目的の刺青は医行為ではない
- 厚生省通知:麻酔は医行為。注射麻酔は医師・歯科医師のみ。
- 外用局所麻酔(エムラ等):処方箋医薬品で医師の管理下のみ使用。タトゥーにおける鎮痛は国内承認の適用外
- 個人輸入:処方薬は「処方箋の写し」がない輸入は不可。OTCでも安全性・品質の担保に乏しく非推奨。
麻酔の要望がある場合は医療機関を紹介する
医療機関では、医師の診察と適応判定のもとで外用麻酔が処方・使用されます。エムラクリームは劇薬指定の処方箋医薬品であり、薬剤師が処方箋なしに販売することはできません。また、タトゥーへの使用は適応外使用となるため、医師は患者の既往歴、アレルギー歴、使用範囲などを慎重に評価する必要があり必ず処方を受けられるわけではありません。
タトゥースタジオにおいては、麻酔を使用したいというクライアントの要望があった場合、医療機関を紹介し、そちらで麻酔処方を受けてもらう形が法令遵守の観点から適切です。医療機関で処方された麻酔クリームを、医師の指示のもとクライアント自身が塗布してからスタジオで施術を受けるという流れであれば、法的リスクを回避できます。
ただし、スタジオスタッフがクライアントに代わって麻酔クリームを塗布する行為は、たとえ医師の処方があったとしても医行為に該当する可能性があります。したがって、クライアント自身による自己塗布を原則とし、その旨を事前に説明しておくことが重要です。
自己使用で認められる範囲と注意点
医薬品の個人輸入は、厚生労働省の規定により一定の範囲で認められていますが、処方箋が必要な医薬品については輸入が制限されています。具体的には、医療用医薬品のうち処方箋医薬品に該当するものは、輸入量上限が定められています。
海外で販売されている麻酔クリームを個人輸入して自己使用することは、法令・安全性の観点から推奨されません。なお、米FDAは、美容手技向けの一部OTC外用鎮痛剤について安全性上の懸念を公表しており、出所や成分濃度が不明な製品の使用は避けてください。
個人輸入や自己使用を検討する際の注意点とスタジオでの運用指針は次のとおりです。
- 処方箋医薬品の個人輸入には処方箋の写しが必要
- 海外OTC麻酔クリームは日本の承認を受けていない
- 高濃度製品による中毒事例が海外で報告されている
- 自己判断での使用は過量投与やアレルギーのリスクが高い
- スタジオへの持ち込みは運用方針で断る体制が望ましい
厚生労働省の個人輸入に関するページでは、医薬品の個人輸入について自己での使用を前提とした量に制限されており、他人への譲渡や販売は違法とされています。タトゥー施術のために個人輸入した麻酔クリームを友人に譲ったり、スタジオで共用したりする行為は薬機法違反となります。
タトゥー施術に関する麻酔の安全性とリスク
麻酔は痛みを軽減する有用な手段ですが、副作用やリスクも存在します。特に外用麻酔は「塗るだけだから安全」と誤解されがちですが、広範囲への使用や長時間の密封、反復塗布により血中濃度が上昇し、全身性の副作用を引き起こす可能性があります。
ここでは、タトゥー施術に関連する麻酔の安全性とリスクについて、医薬品の添付文書や症例報告をもとに解説します。
副作用とアレルギーの見分け方
外用麻酔の副作用には、局所の皮膚反応と全身性の反応があります。局所反応としては、塗布部位の紅斑、浮腫、かゆみ、灼熱感などが報告されています。これらは軽度であれば一時的なものですが、強い反応が出た場合は使用を中止し、医師に相談する必要があります。
全身性の副作用として重要なのは、メトヘモグロビン血症です。プリロカインの代謝産物がヘモグロビンを酸化してメトヘモグロビンを生成し、酸素運搬能が低下する状態です。エムラクリームの添付文書では、メトヘモグロビン血症の既往がある患者には禁忌とされており、先天性または特発性メトヘモグロビン血症、グルコース-6-リン酸脱水素酵素欠損症の患者も注意が必要です。
外用局所麻酔によって起こりうる副作用は、主に「局所反応」「全身反応」「アレルギー反応」の3つに分類されます。それぞれの症状と初期対応の目安は次のとおりです。
- 局所反応:紅斑、浮腫、かゆみ、灼熱感など。軽度であれば一時的ですが、強い反応が出た場合は使用を中止し、医師に相談します。
- 全身反応:メトヘモグロビン血症(特にプリロカイン関連)や中枢神経系の異常など。広範囲または長時間の使用時には特に注意が必要です。
- アレルギー反応:蕁麻疹や呼吸困難などの症状が見られた場合は、直ちに使用を中止し、速やかに受診します。
アレルギー反応と単純な皮膚刺激を見分けることも重要です。アレルギーの場合、塗布部位だけでなく全身に蕁麻疹が現れたり、呼吸困難や血圧低下を伴うアナフィラキシー症状に進展したりする可能性があります。過去にアミド型局所麻酔薬でアレルギーを起こしたことがある方は、必ず医師に申告してください。
妊娠や既往症がある場合の注意点
妊娠中や授乳中の麻酔使用は、胎児や乳児への影響を考慮する必要があります。エムラクリームの添付文書では、妊婦または妊娠している可能性のある女性には「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること」とされています。
そもそも、妊娠中のタトゥー施術自体が推奨されない理由として、感染症リスク、ホルモン変化による皮膚状態の不安定さ、長時間の同一姿勢による負担などが挙げられます。麻酔の使用を検討する以前に、妊娠中のタトゥー施術は延期することが望ましいでしょう。
特定の疾患や体質を持つ場合には、麻酔の使用によって副作用や合併症のリスクが高まることがあります。以下に主な既往症と、その際に注意すべき点を示します。
- メトヘモグロビン血症の既往:プリロカイン含有製品は禁忌
- 心疾患・不整脈:エピネフリン配合は避ける
- 肝機能障害:局所麻酔薬の代謝遅延により中毒リスク上昇
- てんかん:中枢神経系への影響で発作誘発の可能性
- アトピー性皮膚炎:バリア機能低下により吸収亢進のリスク
既往症がある場合は、タトゥー施術の前に必ず医師に相談し、麻酔の使用可否を含めて判断を仰ぐことが不可欠です。自己判断での麻酔使用は、予期しない重篤な合併症を引き起こす可能性があります。

タトゥー施術に関する麻酔の選び方と使い方
医療機関で適切に処方された麻酔を使用する場合でも、正しい使い方を理解しておくことが重要です。用法用量を守らない使用は、効果が不十分になるだけでなく、副作用のリスクを高めます。
ここでは、外用麻酔の選び方、使用手順、タイミングについて実践的な情報を提供します。ただし、いずれの場合も医師の指示に従うことが大前提です。
外用局所麻酔クリームの選び方
日本国内で合法的に入手できる外用局所麻酔は、医療機関で処方されるエムラクリームや(貼付剤の)ペンレステープ等に限られます。ドラッグストアやオンラインショップで「タトゥー用麻酔クリーム」と表示された製品の多くは、実際には麻酔成分を含まない冷感・鎮静系の化粧品やOTC医薬品です。
真の局所麻酔効果を持つ製品は処方箋医薬品であり、医師の診察なしには入手できません。 海外サイトから個人輸入できる製品もありますが、法的・安全性の観点から使用は推奨されません。
店頭やネットで見かける“タトゥー用麻酔クリーム”の多くは、リドカイン等の局所麻酔薬を含まない冷感・鎮静タイプで、医薬品としての麻酔とは異なります。安全性・効果の過信は禁物です。
医療機関で処方を受ける際は、タトゥー施術の予定・施術範囲・所要時間・既往歴等を共有してください。医師は適応外使用であることを踏まえて、リスクとベネフィットを評価し、処方の可否を判断します。
適切な使用量と塗布の手順
エムラクリームを例にとると、成人の推奨使用量は10cm²あたり1gです。10cm²はおよそ3.2cm×3.2cmの正方形に相当します。タトゥーの施術範囲が広い場合、必要量が多くなりますが、1回の最大使用量は10gまで、使用時間は120分以内と制限されています。
塗布の手順は以下の通りです。まず、施術予定部位の皮膚を清潔にし、水分をしっかり拭き取ります。次に、指定された量のクリームを厚めに均等に塗布します。その上から密封フィルム(オクルーシブドレッシング〈ODT〉用の医療用フィルム)で覆い、空気が入らないように密閉します。標準的な塗布時間は60分です。
パッチテストと塗布から拭き取りまでの手順
初めて外用麻酔を使用する場合は、パッチテストを行うことが推奨されます。前腕内側などの狭い範囲に少量を塗布し、24時間後の反応を観察します。強い発赤、腫脹、かゆみが出た場合はアレルギーの可能性があり、使用を中止すべきです。
外用麻酔クリームを安全かつ効果的に使用するためには、正しい塗布手順を守ることが重要です。以下に、エムラクリームを例とした一般的な使用手順を示します。
- 施術予定部位を洗浄し、完全に乾燥させる
- 10cm²あたり1gを厚めに均一塗布する
- 医療用フィルムで密封し60分待機(過延長しない)
- クリームを完全に拭き取り、1~2時間以内に施術を開始する
※初回は小範囲でパッチテストを行い、強い反応があれば使用を中止。
拭き取りが不完全だと、残留したクリームが施術中に針とともに皮膚内に押し込まれ、異物反応や色素定着への影響が懸念されます。拭き取り後は、アルコールフリーの清拭剤で丁寧に清拭してください。
施術当日の麻酔使用
施術当日の麻酔使用タイミングは、予約時間の少なくとも60分前です。ただし、医療機関で塗布してもらう場合は診察時間も考慮し、余裕を持ったスケジュールを組む必要があります。
スタジオ到着後に麻酔クリームを塗布する場合、待ち時間が長くなるため事前にアーティストと調整しておきましょう。また、効果持続時間は拭き取り後1〜2時間程度なので、大きな作品で施術時間が長い場合は、途中で効果が切れることを想定しておく必要があります。
施術当日に守るべきタイミングと安全運用のポイントは次のとおりです。
- 予約時間の60〜90分前に塗布開始
- 密封時間を正確に守る(短すぎると効果不十分、長すぎると吸収過剰)
- 複数部位に施術する場合、時間差で塗布する工夫も検討
- 施術中の追加塗布は過量投与リスクがあるため医師に相談
- 効果が切れた後の痛みに備えて休憩を多めに取る計画を立てる
麻酔を使用しても完全無痛にはならないことを理解し、施術中の痛みに対しては呼吸法やリラクゼーション技法を併用することが現実的な対応です。次のセクションでは、麻酔以外の痛み対策について詳しく解説します。
タトゥー施術での麻酔を使わない痛み対策
麻酔の使用が困難な場合でも、痛みを和らげる方法は複数あります。これらの非薬物的アプローチは、法的リスクがなく、副作用も少ないため、多くのタトゥースタジオで実践されています。
痛みの感じ方は心理的要因にも大きく左右されるため、リラックスした環境づくりや適切な情報提供も重要な痛み対策となります。
スタジオでの冷却・休憩・呼吸
麻酔を使えない場合でも、冷却・休憩・呼吸法などのシンプルな方法で痛みを軽減できます。冷却はもっとも効果的な手段の一つですが、長時間行うと血流が悪化しインク定着に影響するため注意が必要です。
スタジオで実践しやすい非薬物的な痛み軽減策は次のとおりです。
- 冷却:施術前に短時間だけ冷やす(凍傷や血管収縮に注意)
- 休憩:15〜20分ごとに短い休憩を入れ、痛みの蓄積を防ぐ
- 呼吸:針が入る瞬間に息を吐く(腹式、吸う:吐く=1:2)
注意転換法も有効です。音楽を聴く、アーティストと会話するなど、意識を痛み以外に向けてリラックスしましょう。
前夜の睡眠
タトゥーの痛みの感じ方には、睡眠の質が影響します。睡眠不足や徹夜状態では、自律神経のバランスが乱れ、痛みへの感受性が高まります。前夜は7〜8時間の睡眠をしっかりとり、体を休めておきましょう。
特に夜更かしや飲酒、カフェイン摂取は睡眠の質を低下させるため避けるのが理想です。十分な休息が取れていると、施術中のストレスや不安も軽減され、結果として体がリラックスした状態で臨めます。
当日の食事と水分補給
空腹や脱水状態は、血糖値の低下によって痛みを強く感じやすくする原因になり得ます。施術前には軽い食事をとり、血糖値を安定させておきましょう。おすすめは、消化のよい炭水化物(おにぎりやパン)とたんぱく質(卵や豆腐)です。
水分補給も大切です。体内の水分が不足していると血流が悪くなり、インクの入りにも影響することがあります。施術直前に大量の水を飲むのではなく、こまめな水分摂取を心がけてください。
刺激物と服薬の注意
施術当日は、カフェインやアルコール、エナジードリンクの摂取を控えましょう。カフェインは神経を興奮させ、痛みを敏感に感じさせる場合があります。アルコールは血液を薄くして出血を増やし、腫れやすくなるだけでなく、判断力の低下にもつながります。
また、抗凝固薬や抗血小板薬(血液をサラサラにする薬)を服用中の方は、自己判断で中止してはいけません。出血や皮下出血のリスクがあるため、必ず事前に主治医へ相談してください。
服装と体温管理
施術時には、動きやすくてリラックスできる服装を選びましょう。特に、施術部位が露出しやすく、締め付けの少ない衣類がおすすめです。たとえば腕の場合は半袖や袖をまくりやすい服、脚の場合はゆったりとしたパンツが適しています。
また、施術中は緊張や冷房で体が冷えることがあります。寒さは筋肉を収縮させ痛みを感じやすくするため、羽織り物やブランケットを持参すると安心です。
施術後のアフターケア
施術直後の皮膚はバリア機能が一時的に低下した状態です。清潔を保ちつつ、冷却で炎症と熱感を抑えましょう。冷却はタオルで包んだ保冷剤などを使い、5〜10分を目安に短時間で行います。
その後はワセリンなどで保湿を行い、乾燥や摩擦を防ぐことが重要です。施術後1〜2日はシャワーのみとし、入浴やサウナは避けてください。紫外線も色素の定着を妨げるため、外出時は日焼け対策を忘れずに。
市販鎮痛薬の使い方
施術後に強い痛みを感じる場合は、市販の鎮痛薬を一時的に使用しても構いません。一般的にはアセトアミノフェンやイブプロフェンが推奨されます。これらは炎症を抑え、熱感やズキズキとした痛みを緩和します。
一方、アスピリン系の薬は血液をサラサラにしすぎて出血を悪化させるおそれがあります。服薬中の方や持病がある方は、事前に医師または薬剤師に相談し、安全を確認したうえで使用してください。
まとめ
タトゥー施術における麻酔の使用は、日本の法令により厳格に規制されています。タトゥー施術自体は医行為ではないと最高裁が判断しましたが、麻酔行為は医行為として位置づけられており、医師の管理下でのみ使用が認められます。外用麻酔クリームは処方箋医薬品であり、タトゥー用途は国内承認の適用外です。したがってタトゥースタジオで医師の管理監督下におかれない使用や海外製品の個人輸入による自己判断での使用は、法的・安全性の両面から推奨されません。
麻酔を使用したい場合は、医療機関を受診して適応判定と処方を受け、医師の指示に従って使用することが原則です。副作用やリスクも理解し、既往症や併用薬剤がある場合は必ず医師に申告してください。また、麻酔以外の痛み対策として、冷却、休憩、呼吸法、注意転換などの非薬物的アプローチを活用することで、合法的かつ安全に痛みを軽減できます。
タトゥーアーティストとクライアントが法令を遵守し、安全性を最優先とした施術を心がけることで、満足度の高いタトゥー体験が実現します。痛みへの不安がある方は、まず信頼できるアーティストに相談し、必要に応じて医療機関の紹介を受けることをお勧めします。